「2024-05-28 IIJ セミナー L4S で低遅延インターネットは実現できるか?」の版間の差分
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=== 目的 === | === 目的 === | ||
バッファリングさせずに、1ms 以下の低遅延にする ! | |||
* DCTCP を L4S にアレンジして広域のインターネットでも適用 | * DCTCP を L4S にアレンジして広域のインターネットでも適用 | ||
=== 動作 === | === 動作 === | ||
ECN | TCP のノコギリ型になるスループットをなるべく平滑化する。 | ||
ECN を輻輳信号から即時信号に変えて、送信側で制御するのが今までのフロー コントロールと異なる。 | |||
* 輻輳してない場合は Marking , 輻輳する場合に no marking する | |||
* 受信側も Accurate ECN でフィードバックする | |||
現状の TCP との互換性を保持するため、検証に難航している。 | 現状の TCP との互換性を保持するため、検証に難航している。 | ||
* キューを分離する | |||
キューにパケットを貯めない。 | |||
== Scalable Congestion Control == | == Scalable Congestion Control == | ||
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100Mbps 時代は良かったが、10G 以降は Recovery Time が長すぎる。 | 100Mbps 時代は良かったが、10G 以降は Recovery Time が長すぎる。 | ||
== Acronyms == | == Accurate ECN フィードバック == | ||
コネクション確立時に accECN を使うかネゴシエーションする。 | |||
IP ヘッダーの 2 ビット ECN フィールドで、01 が立っていると L4S を示す。 | |||
== Dual Queue Coupled AQM == | |||
L4S を実現する最小限の機能を定義。 | |||
RFC9332 にアルゴリズムが載っており、マーキングの確率を L4S Queue と Classic Queue で同等になるように調整する。 | |||
* りろんはあってる | |||
== 現状の実装 == | |||
スイッチやルータなどのハードウェアに実装されているか ? | |||
サーバなどのソフトウェアの実装のみか ? | |||
== 略語 : Acronyms == | |||
=== 輻輳制御 === | |||
RED : Random Early Detection | RED : Random Early Detection | ||
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ECN : Explicit Congestion Notification | ECN : Explicit Congestion Notification | ||
AQM : Active Queue Management | |||
=== TCP ヘッダ === | |||
AE : Accurate ECN | |||
CWR : Congestion Windows Reduced | |||
ECE : Echo of Congestion Encountered | |||
== RFC == | |||
RFC9330 Informational : L4S : Low Latency , Low Less , and Scalable Throughput (L4S) Internet Service : Architecture | |||
RFC9331 | |||
RFC9332 | |||
== Internet Drafts == | |||
More Accurate EECN Feedback in TCP | |||
ECN++ Adding Explicit Congestion Notification (ECN) to TCP COntrol Packets | |||
Non-Queue Building Per-Hop Behavior (NQB PHB) for Differentiated Services | |||
Operational Guidance on Coexistence with Classic ECN During L4S Deployment | |||
ISP Dual Queue Neworking Deployment Recommendations | |||
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2024年5月28日 (火) 18:51時点における版
L4Sで低遅延インターネットは実現できるか? に行ってきました。
L4S : Low Latency , Low Less , and Scalable Throughput
L4S はコミュニティの知見の集大成で、QoS 系の技術を元に検討・実装されてきている。
サマリ
解決するべき課題
Cable / DSL など非対称で上りの速度が限られる回線で、深いキューによる遅延が問題になっている。
目的
バッファリングさせずに、1ms 以下の低遅延にする !
- DCTCP を L4S にアレンジして広域のインターネットでも適用
動作
TCP のノコギリ型になるスループットをなるべく平滑化する。
ECN を輻輳信号から即時信号に変えて、送信側で制御するのが今までのフロー コントロールと異なる。
- 輻輳してない場合は Marking , 輻輳する場合に no marking する
- 受信側も Accurate ECN でフィードバックする
現状の TCP との互換性を保持するため、検証に難航している。
- キューを分離する
キューにパケットを貯めない。
Scalable Congestion Control
輻輳制御が走ったとき、スループットが低下するが、その時の Recovery Time がスループットによらず一定なのが問題になっている。
Reno はスループットが高いとリカバリも高くなり、比例してしまっている。
- スループット 10 倍 = リカバリタイム 10 倍
- Reno : 1990 年に登場した輻輳回避アルゴリズム
100Mbps 時代は良かったが、10G 以降は Recovery Time が長すぎる。
Accurate ECN フィードバック
コネクション確立時に accECN を使うかネゴシエーションする。
IP ヘッダーの 2 ビット ECN フィールドで、01 が立っていると L4S を示す。
Dual Queue Coupled AQM
L4S を実現する最小限の機能を定義。
RFC9332 にアルゴリズムが載っており、マーキングの確率を L4S Queue と Classic Queue で同等になるように調整する。
- りろんはあってる
現状の実装
スイッチやルータなどのハードウェアに実装されているか ?
サーバなどのソフトウェアの実装のみか ?
略語 : Acronyms
輻輳制御
RED : Random Early Detection
DCTCP : Data Center Transport Protocol
ECN : Explicit Congestion Notification
AQM : Active Queue Management
TCP ヘッダ
AE : Accurate ECN
CWR : Congestion Windows Reduced
ECE : Echo of Congestion Encountered
RFC
RFC9330 Informational : L4S : Low Latency , Low Less , and Scalable Throughput (L4S) Internet Service : Architecture
RFC9331
RFC9332
Internet Drafts
More Accurate EECN Feedback in TCP
ECN++ Adding Explicit Congestion Notification (ECN) to TCP COntrol Packets
Non-Queue Building Per-Hop Behavior (NQB PHB) for Differentiated Services
Operational Guidance on Coexistence with Classic ECN During L4S Deployment
ISP Dual Queue Neworking Deployment Recommendations